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ギア

研究

研究風景

材料分野

材料研究

機械を作るときに考えなければいけないことは色々ありますが、兎にも角にも『壊れない』ことが大切です。
機械が壊れるのは、一体どんなときなのでしょう?
何かにぶつかったとき? 何回も繰り返し使ったとき? 変な使い方をしてしまったとき? 燃えたとき? 凍ったとき? 錆びたとき?
色々な事象がありますが、どんな物質でも何かしらの条件で、必ず壊れてしまいます。
でも我々が使用している機械製品は『普通に使用している限りは壊れない』ように設計されています。
では『壊れない』ためには、何を考えればいいのでしょうか?
解決の一つは、『壊れない新しい材料』を作ること、です。
錆びにくい鋼とか、高温に耐えられる軽い金属とか、とても硬くて軽い炭素のチューブとか。 次の技術の足掛かりになる新たな特性を持った材料を研究の末に作り出せばいいのです。
もう一つの解決は、その材料が『壊れない』条件を知ることです。
機械の部品にどのくらいの負荷が掛かるのかが分かれば、その負荷に耐えられる材料を選べば『壊れない』のです。
その材料がどのくらいの力で壊れるのかを知るためには、様々な実験が必要になってきます。
部品の形によっても壊れやすさが変わってきます。そういったことはしっかり研究をしないといけないのです。
本科では材料の研究室、材料力学の研究室がそれぞれあります。
皆さんも、材料のあれこれを知りたくなれば、ぜひ機械工学科に来てください。

流体分野

流体研究 実験風景

地球に空気や水があるお陰で、生物は生きていられます。
ところで、空気は気体、水は液体と呼ばれる一方で、どちらも『流体』と総称されることをご存じでしょうか?
この地球は『流体』で満たされています。つまり、我々が何かしようとする時、そこには必ず『流体』が存在すると言って過言ではないでしょう。
飛行機を飛ばすには、空気の力を利用する必要がある。
しかし速く移動するためには、空気を切り裂く必要がある。
『流体』は、機械を作る際に利用されたり障壁となったりしてきました。
そして未だ『流体』の性質は解明されていません。
非常に狭い空間での空気の流れはどうなっているのか?
音速を超える飛行機の翼周りの流体の動きはどうなっているのか?
泡立っている際の流体の動きはどうなっているのか?
こういった『流体』の不思議を知れば知るほど、より良い機械を作ることができるようになっていくのです。
機械工学科では、流体を専門に研究している研究室が4つあります。
流体の不思議を感じてみたい人、ぜひ機械工学科に来てください。

熱分野

熱研究

『熱』とはもっとも身近にあるエネルギーです。と言っても、なかなかピンとはきませんよね。
掃除や引っ越しのために、荷物を一生懸命運んでいる所を想像してみてください。頑張って重い荷物を抱えて何度も何度も往復した人は、きっとたくさんの汗を掻いているはずです。
汗は高くなった体温の『熱』を冷やすために出ているのですが──あれ、どうして体温が高くなる必要があるのでしょう?
実は10㎏の荷物を運ぶときに、人間の身体は『無駄なく使えば30㎏のものを動かせるくらいのエネルギー』を使って運んでいたりするのです。
要するに効率が悪いのです。では、実際に10㎏の荷物を運んだ以外の『無駄な20㎏分のエネルギー』はどうなったでしょう?
答えは『ほとんどが熱になった』です。だから、体温が高くなるのですね。
『熱』とは非常に簡単に生むことのできるエネルギーの形です。でも、この熱を使ってものを動かせるのか、と言われると、これが難しい。
ですが、そこにこそ工夫のし甲斐があるところなのです。
代表的なものとしてはエンジンです。他にも、火力や原子力発電など『熱』によって水を沸騰させ、得られた蒸気を利用して物を動かしたりしているものもあります。
そして何より『熱』そのものに、大きな魅力があります。寒い日にあったかいストーブがある、その幸せには『熱』が必要でしょう。
服を早く乾かしたり、お湯を作ったり、我々の便利な生活に『熱』の利用は欠かせません。
『熱』をいかにうまく利用するのか。まだまだ研究の余地があります。
機械工学科では熱を専門に研究している研究室があります。
熱の魅力を感じた人は、ぜひ機械工学科へ来てください。

ロボット分野

ロボット研究ロボット操作用コントローラー

機械とは『様々な機構を組み合わせて作り上げた、人の役に立つ何か』です。
昔は人が頑張って動かしていたもの(自転車や機織り機など)も『機械』と呼んでいましたが、最近は人力以外の動力で動くもの(自動車やミシンなど)が『機械』と呼ばれています。
さて、人は根本的に頑張らないで済むのなら、そっちを選ぶものです。
機械には、人間が操作するのではなく勝手に動いてくれることが求められる時代になってきました。自動車はハンドルを操作しなくても曲がってくれ、勝手にブレーキをかけ、速度を調節して走ってくれる。そんな時代。
つまり、ロボットです。
機械工学科でもロボットは研究の対象です。
例えば、階段を昇れる自動車を作ろうとしたら、皆さんどのようなことを考えますか?
一つは、階段を昇れるように車輪を上に作ってしまう方法があります。でも、これだと階段は昇れても、普通に走ることができなくなるかもしれません。
では、階段が目の前に来たときだけ車輪を上にするような変形機構を作ってみてはどうでしょう? 機械を設計する醍醐味です。
でも、変形するためには車輪をこれまでとは別の方向に動かさないといけません。そして、現在どのくらい変形しているのかを常に把握していないといけません。
つまり正しく変形するためには、自分の状態を『計測』して、車輪の動きを『制御』する必要があるのです。
この『計測』と『制御』の積み重ねがロボットになるのです。
動かすためにどのくらいの動力が必要になるのか? 動かし方はどうすればいいのか?
その試行錯誤の上で、誰も作ったことのないロボットが生まれてくるのです。
機械工学科では、計測や制御を専門に研究している研究室が3つあります。
皆さんもロボットや計測技術などに興味があれば、ぜひ機械工学科に来てください。